ぶしどうマネジメントの指針集 『論語』より

参考図書『論語』宇野哲人全訳注 講談社学術文庫

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「人の過ちや各その党に於てす。過ちを観て斯に仁を知る。」

読み方「ひとの あやまちや おのおの その とうに おいてす。あやまちを みて ここに じんを しる。」

(意味)人の過失はその人がどんな種類かに応じるものだ。だから、人の過失を観て仁者か不仁者かわかる。

→ 他人を思って失敗するということがある。

実際には部下の犯した過失を、自分のせいだと責任を取ろうとする上司がいる。

確かに監督責任を問わねばならないが、しかしこの上司は仁者と言えよう。






「朝に道を聞かば夕に死すとも可なり。」

読み方「あしたに みちを きかば ゆうべに しすとも かなり。」

(意味)朝、ものごとの真の道理を聞いたならば、夕方、死んでも差し支えない。人は道を学ぶべきだ。

→ 人生の目的は、道理を悟ることである。

だから、その目的を達成したならば、すぐに死んでもいいというのだ。

人は、長い人生をかけて、ただひたすら道理を学ぼうとしているのである。






「士、道に志して悪衣悪食を恥づる者は未だ与に議するに足らざるなり。」

読み方「し、みちに こころざして あくい あくしょくを はづる ものは いまだ ともに ぎするに たらざるなり。」

(意味)学問をする者が、真の道理を得ようとしていながら、衣服や食事が粗末なことを恥じる者は、まだ共に真の道理を議論するには足りないのである。

→ 物質的な欲望が強すぎると、真の道理からは離れていく。

学問を好む者は、本質を求める。

小さな本社で十分、社長室など不要、食べるものは目刺し、それでいい。





「君子の天下に於けるや、適なく、莫なし、義と之与に比う。」

読み方「くんしの てんかに おけるや、てき なく、ばく なし、ぎと これ ともに したがう。」

(意味)徳の高い者は天下で生きていくのに、こうしようと決めることもなければ、こうすまいと決めることも無い。義を判断基準にして、義に従うのみである。

→ 決まりきったセオリーなどは、実は無い。

世の中の変化に応じて、打つ手は変わっていくのである。

ただし、判断基準が義(正しい筋道)であることは変わらない。その時々に義を意識することが大切。






「君子は徳を懐い、小人は土を懐う。」

読み方「くんしは とくを おもい、しょうじんは どを おもう。」

(意味)徳の高い者は徳を思ってレベルを高めようとし、徳の低い者は楽をしたいと思って堕落する。

→ 人間は、思ったようになっていく。

だから、「何を思うか」が人間を分けることになる。

真のリーダーとは、「真のリーダーのあるべき姿」を常に思っている人のことである。






「君子は刑を懐い、小人は恵を懐う。」

読み方「くんしは けいを おもい、しょうじんは けいを おもう。」

(意味)徳の高い者は模範であろうと思ってその行いを律し、徳の低い者は利益が欲しいと思ってどん欲になる。

→ 真のリーダーとはこうあるべきだという、理想があるか。

理想を社内に掲げなければ、目指すものがわからず、堕落していく。

そして、給料が欲しい、休みが欲しいと不平・不満ばかり言う社員を育てることになる。理想を掲げよう。






「利に放りて行えば怨み多し。」

読み方「りに よりて おこなえば うらみ おおし。」

(意味)利を判断基準にして行ったら、人との間に争いが起こりやすく、恨みを受けることが多くなる。

→ たとえ商売でも、義を判断基準とすること。

もし、利を判断基準としたら、一時的な儲けは多くても、人間として恥ずべきこともせざるをえなくなる。

さらに怨みもかってしまう。例え、金銭的に損をしても、義を大切にしよう。






「能く礼譲を以て国を為めんか、何か有らん。能く礼譲を以て国を為めずんば、礼を如何。」

読み方「よく れいじょうを もって くにを おさめんか、なにか あらん。よく れいじょうを もって くにを おさめずんば、れいを いかん。」

(意味)よく謙遜な心である礼譲をもって国を治めれば、難しいことは無い。もしそうしなければ、形だけの礼が備わっていても役に立たない。

→ 基本は、自分よりも相手を大切にしようという、譲る心だ。

これが本質で、その本質が形になったものが、礼である。

リーダーがメンバー志向で、メンバーを大切にしようと思って礼を尽くせば、チームはうまくいく。






「位なきを患えず。立つ所以を患う。」

読み方「くらい なきを うれえず。たつ ゆえんを うれう。」

(意味)徳の高い者は、自分に位がないことは患えないが、その地位に立つだけの人物になっていないことを患えるのである。

→ 位を高めるための人生ではない。

自分の人間的レベルを高めるのが、人生の目的である。

位というのは、他人が自分を評価した結果に過ぎない。あとからついてくるものである。






「己を知るものなきを患えず、知らるべきを為すを求む。」

読み方「おのれを しる もの なきを うれえず、しらるべきを なすを もとむ。」

(意味)自分を知っている者が少ないことを患えず、人から知られるだけの徳を備え、それを世に施すことを求める。

→ 有名になるための人生ではない。

自分の人間的レベルを高めるのが、人生の目的である。

名声というのは、他人が自分を評価した結果に過ぎない。あとからついてくるものである。



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