ぶしどうマネジメントの指針集 『論語』より

主要参考図書『論語新釈』宇野哲人著 講談社学術文庫

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「生くるにはこれに事うるに礼を以てし、死すればこれを葬るに礼を以てし、これを祭るに礼を以てす。」

読み方「いくるには これに つかうるに れいを もってし、しすれば これを ほうむるにれいを もってし、これを まつるに れいを もってす」

(意味)(孝とは親の命令に従うことではなく)生きている間、葬る際、死後の祭り、終始礼節をもって接することです。

→ 親や社長、上司の言うとおりにすることが、大事なのではない。

礼節をもって、誠の心で接することが大事なのだ。

例えば、上司から会社の利益に反する行動をするよう命じられても、してはならない。






「孟武伯孝を問う。子曰く、父母は唯その疾をこれ憂う。」

読み方「もうぶはく こうを とう。し いわく、ふぼは ただ その やまいを これ うれう」

(意味)孟武白が「孝とは何か」を質問した。孔子が言うには、「父母はただ子供が病気になりはしないかということを常に心配しているのです」と。

→ 逆に言えば、自らの健康維持を図ることは、親孝行ということだ。

いつの間にか、自分の体は自分ひとりのものだと思ってしまうようになる。

しかし、自分の体を心配するすべての人のものだと思えば、暴飲暴食などできはしない。






「敬せざれば何を以てか別たんや。」

読み方「けいせざれば なにを もってか わかたんや」

(意味)父母を尊敬しないのであれば、単に「養」うことと「孝」を何で別つというのか。

→ ただ親を養えばいいというのなら、ペットと飼うのと同じだ。

「親孝行」は、親を尊敬してこそ初めて「孝」というのである。

会社でも、経営者と社員の間が給料のやり取りだけで成り立っているのなら、動物との関係と変わらない。






「子夏孝を問う。子曰く、色難し。」

読み方「しか こうを とう。し いわく、いろ がたし」

(意味)子夏が孝について尋ねた。孔子が言うには、楽しそうな顔色を自然と浮かべるのが難しいのだと。

→ 親は子の顔色を見て、幸せそうであれば満足するものだ。

社内でも、常に生き生きとして仕事を楽しんでいる社員を見ると、社長も愉快になる。

作り笑いも長く続ければ、やがて真実の笑顔になるものだ。意識して笑ってみよう。






「子曰く、吾回と言う、終日違わざることは、愚なるが如し。退いてその私を省みればまた以て発するに足れり。回や愚ならず。」

読み方「し いわく、われ かいと いう、ひねもす たがわざる ことは、ぐなるが ごとし。しりぞいて その わたくしを かえりみれば また もって はっするに たれり。かいや ぐならず」

(意味)孔子が言うには、私が弟子の回に教えるのに、回は一日中質問もせず、意見も言わず愚者のようだ。しかし、回が帰ったあとの私的生活で他の者と話すのを見てみると、学んだ以上に新しいことを発明したり、行動したりしている。回は決して愚者では無い。

→ 人を見かけで判断してはいけない。

普段の行動をよく観察してみると、その人間の本性が分かるものだ。

どんなに優秀そうに見えても、行動が全く伴っていない場合もある。本質を見よう。






「其の以す所を視、其の由る所を観、其の安んじる所を察すれば、人焉んぞかくさんや、人焉んぞかくさんや。」

読み方「その なす ところを み、その よる ところを み、その やすんじる ところをさっすれば、ひと いずくんぞ かくさんや、ひと いずくんぞ かくさんや」

(意味)その人の行為を調べ、その行為の動機を調べ、その人は何に満足して生活しているかを調べれば、人はその本性をかくすことはできない。

→ 人の言葉ではなく、行為から判断する。

行為からその動機を考えることは、小学校の頃から国語の時間に訓練していることだ。

これをマーケティングに活用すれば、必ず成功する。お客の行動をよく見よう。






「故きを温ねて新しきを知れば、以て師となるべし。」

読み方「ふるきを たずねて あたらしきを しれば、もって しと なるべし」

(意味)以前に学んだことを復習してみて新しく悟ることがあれば、自分のものとなって師となることができる。

→ ただ知識をインプットしただけでは、人に教えることはできない。

その知識に経験が加わり深く知るところなって始めて、人の師となりうる。

社員教育においても、以前学んだことをときには復習してみよう。





「君子は器ならず。」

読み方「くんしは き ならず」

(意味)徳の高い人物は、他に使うことのできないような、道具や器とは違うものだ。

→ 高いレベルの思想が自分のものとなっているか。

そうであれば、いろんな場面に応用できる。

たとえば、本当に「社長」ができる人は、どの会社に行ってもできる。






「先づ其の言を行うて而して後之に従う。」

読み方「まず その げんを おこのうて しかして のち これに したがう」

(意味)(君子とは)「まず言う前に行って、その後に初めて言うものである。

→ 口で言うのはたやすいが、実践するとなると難しいことが多い。

簡単に「こうしなさい」という前に、自らその困難の度合いを知っておくべきである。

そうすれば、つまずきそうなところ、挫折しそうなところを知り、事前にアドバイスもできる。






「君子は周して比せず。小人は比して周せず。」

読み方「くんしは しゅうして ひせず。しょうじんは ひして しゅうせず」

(意味)徳の高い者は多くの人を愛し、徳の身に付いていない者は気に入る者ばかりと親しむ。

→ 自分の愛はどの範囲まで及んでいるか。

その範囲が広ければ広いほど、聖人に近い。

しかし、身近にいる人すら愛せないのに、博愛を唱えるのはにせ者である。注意しよう。



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